こんにちは、看護師大家のたかのです。
過去の記事で土地の形についてお話ししましたが、今回はその土地を評価するうえで欠かせない「接道(せつどう)」について解説していきます。(前回の記事が気になる方はこちら土地の形が不動産の価値に影響するから知っておこう!)
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1. 接道とは?
まず、「接道」とは土地がどのくらいの幅で道路に面しているかということです。
建物を建てるためには、建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。
この条件を満たしていない土地は「再建築不可物件」と呼ばれ、建て替えができない可能性があるので注意が必要です。
つまり、接道は「土地の使いやすさ」だけでなく、「資産価値」にも大きく関わる非常に重要なポイントなんです。
2. 接道の幅と価値の関係
一般的に、接道幅が広いほど評価が高くなります。
理由はシンプルで、使い勝手が良く、見た目も開放的だからです。
接道が広い土地のメリット
- 車の出入りがスムーズで利便性が高い
- 採光・通風が良く、住宅としての魅力が上がる
- 建物の設計がしやすく、間口の広い外観にできる
- 売却時にも人気が高く、資産価値が落ちにくい
反対に、接道が狭い土地は次のようなデメリットがあります。
接道が狭い土地のデメリット
- 車が入りづらく、駐車スペースの確保が難しい
- 日当たりや風通しが悪くなりやすい
- 消防車・救急車が入りにくいなど、安全面の懸念も
- 再建築時に建物の形や大きさに制限が出る場合もある
私もこれまでいくつか物件を見てきましたが、
接道が狭いだけで良い立地の物件でも「売れ残っている」ケースを何度も見ています。
3. 接道の位置による違い
接道は「どの方向に面しているか」によっても印象や価値が変わります。
南向き道路
もっとも人気が高い接道です。
日当たりが良く、住宅用としての需要が非常に高いです。
東向き道路
朝日が入りやすく、明るい印象。
価格と住み心地のバランスが良く、私も好きなタイプの土地です。
西向き道路
夕日が入るため、午後から日差しが強くなりやすいですが、
南向きに比べて価格が安い傾向があります。
北向き道路
一般的には人気が低いですが、裏側が南に抜けている場合など、
設計次第で採光をうまく取ることも可能です。
価格が安い分、利回りを高めやすい点は投資家目線ではメリットです。
4. 接道の種類と注意点
接道といっても、すべてが同じ「道路」ではありません。
法律上の定義によって、評価がまったく違ってきます。
代表的な道路の種類を簡単に整理します👇
種類 | 概要 | ポイント |
---|---|---|
公道 | 市町村などが管理している道路 | 安心感があり、建築・融資の面でも有利 |
私道 | 個人や複数の所有者が持っている道路 | 通行権・掘削承諾などの確認が必要 |
位置指定道路 | 市町村が建築基準法上の道路として指定した私道 | 登記・図面の確認が必須 |
特に私道の場合、他の所有者の同意がなければ
工事や給排水の掘削ができないこともあるため、購入前に必ずチェックしましょう。
5. 接道が悪い土地を購入するときの注意
不動産投資では、「少し接道条件が悪い土地」は価格が安い分、
利回りが高くなる可能性もあります。
しかし、以下の点は事前にしっかり確認しておきましょう。
- 再建築が可能かどうか(建築基準法42条2項道路などの確認)
- 私道の場合、通行や掘削の権利があるか
- 銀行融資が受けられるか(金融機関によっては難しいケースも)
- 消防車・救急車の進入が可能か(災害時リスク)
接道条件の悪い土地は、出口戦略(売却時)で苦戦するリスクがあります。
短期売却ではなく、中長期的な運用を前提に考えると良いでしょう。
6. まとめ
接道は、「土地の形」と同じくらい不動産投資の基礎になります。
ポイント | 内容 |
---|---|
接道幅 | 広いほど利便性・価値が高い |
方角 | 南向きが人気、北向きは価格が安く利回り重視向き |
道路種別 | 公道が安心、私道は権利関係を要確認 |
再建築可否 | 2m以上の接道が必要。満たさないと再建築不可の可能性あり |
土地を選ぶときは、
「価格」や「立地」だけでなく、接道状況を必ず確認すること。
これを意識するだけで、投資リスクを大きく減らすことができます。
💡次回は「再建築不可物件をどう見るか」について解説します。