【緊急レポート】「50万円」と査定した、湿気と雨漏りの連棟テラスハウス。看護師大家たかのの命を守る物件評価とは?

こんにちは、看護師大家のたかのです。

今日、私は不動産投資の現場で、「甘い罠」とも言える衝撃的な物件を目にしました。
それは築古の連棟テラスハウスです

ある不動産会社から突然、こんな連絡が入ったのです。

「雨漏りがひどい物件なのですが、いくらなら購入を検討できますか?一度見て頂きたいのですが」

不動産会社からこのように電話があり、私は翌日現地へ向かいました。

たかの
たかの

雨漏りは何度か見たことがあるから、どんな感じなんだろう

こんな気持ちで現地に向かったのですが・・・・

そこで目にしたのは、金額交渉どころではない致命的な現実でした。

過去にも修繕した内容や参考になる記事もあるのでこちらも見てみてください。築古一棟不動産のメリットとデメリット【初心者にもわかりやすく解説】


1. 現場で感じた「物件の病状」― 五感でわかる危険信号

私が現地を訪れたのは、豪雨が2日前にあった日です
ドアを開けた瞬間、感じたのはあの湿り気のある匂いでした。

たかの
たかの

水気を吸った木から出るようなやつです。

これは単なる湿気じゃなく、

雨水が長期間建物に侵入し、木材や建材の腐食・カビの根付きが進行している証拠です。

室内では、天井の数カ所が波紋が広がっているような色をしており
壁紙は剥がれ、建材は腐り、床に穴が開き、外壁のモルタルは膨れ上がっていました。
これらのことから構造の内部に雨水が容赦なく入り込んでいることが明白でした。


2. 「連棟」という構造が抱える宿命

この物件が**連棟(テラスハウス)**の一番右側であることも、問題をさらに複雑にします。

🔧 修繕コストの膨張

屋根や外壁を修理する際、構造上隣家と一緒に工事しなければならないケースが多く、
足場代や共通部分の費用が大幅に増大する可能性があります。

🤝 合意形成の難しさ

この隣家の協力が得られなければ、修繕工事そのものが不可能になるリスクも。
つまり、自分の裁量でコントロールできないという、不動産投資における致命的な問題を抱えています。

自分でコントロールできないことは致命的です。


3. 「50万円」と査定した根拠

― 修繕費が物件価格を上回る現実 ―

不動産会社から「いくらなら買えるか」と聞かれ、私はこう答えました。

「この状態では、良く見積もっても50万円ですね。」

私が見たのは**表面的な価格や利回りではなく、修繕リスクを含めた“真の価値”**です。

リスク要因概算修繕費(最低ライン)備考
屋根・外壁補修100万~150万円連棟ゆえの足場代・隣家調整コスト増
内部修繕50万~100万円天井・壁張替え、水回り・床補修など
腐食・カビ除去30万~50万円構造材交換、防腐処理など
連棟調整リスク不定工期遅延・合意形成不能リスク

合計:最低でも180万円以上
もし、家賃4万で入居して表面利回り12%で売却したとしたら

48万/年÷0.12=400万円

400万-物件価格50万-仲介手数料66万-火災保険15万-登記手数料30万-修繕費用180万-広告費10万=+49万

おそらく修繕に2か月程度はかかることを踏まえるとキャッシュはあまり美味しくはないですね。これは最低の修繕費用を想定しているので尚更そう思います。


4. 看護師大家たかのが得た教訓

― 命と資金を守る“リスク予防接種” ―

今回の経験から、これから築古物件を検討する方へ伝えたいのは、次の2点です。

✅ ① 物件は「物件の状態を正しく判断」せよ

表面の数字(利回り・家賃)より、匂い・雨漏り・膨れといった“五感のサイン”を最優先に。

✅ ② 「最悪のケース」を想定して予算を組む

築古を買うときは、雨漏りや構造腐食の修繕費を別予算で確保すること。
それが、大家としての「リスク予防」です。


おわりに:数字よりも「安全な投資」を

私はこの物件を“高利回り”という甘い言葉に惑わされず、購入を見送りました。
冷静なリスク査定が、資金を守る最大の武器です。

これからも、五感を使いながらリスクを予防する「健全な大家業」を続けていこうと思います。

本日もありがとうございました。

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