奈良県生駒市・名畑駅の高利回り物件を調査|8戸中6戸空室の理由とは?

不動産投資をしていると、物件資料を見ながら「この物件は利回りが高いな」と気になることがあります。

今回、私が注目したのも、そんな物件でした。

物件価格は1,780万円。表面利回りは18.6%です。

数字だけを見ると、かなり魅力的に感じます。

しかし、資料をよく見ると気になる点がありました。

8戸中、6戸が空室だったのです。

現在入居しているのは、8戸のうち2戸だけ。そこで、次のような疑問が生まれました。

  • なぜ、これほど空室が多いのか
  • 家賃3万円程度で本当に入居者が決まるのか
  • このエリアには、実際に賃貸需要があるのか
  • 高利回りの理由は何なのか

物件資料やインターネットの情報だけでは、こうした疑問に答えを出せません。

そこで今回は、奈良県生駒市にあるこの物件について、現地の賃貸業者4社にヒアリングを行いました。

今回調査した物件の概要

まずは、物件の概要を整理します。

項目内容
物件価格1,780万円
築年数33年
構造木造
戸数8戸
空室6戸
表面利回り18.6%
最寄り駅近鉄生駒線・名畑駅
エリア奈良県生駒市
想定家賃3万円程度

この物件で特に目を引くのは、表面利回り18.6%という数字です。

ただし、私は高利回りという理由だけで購入を判断することはありません。

今回の物件で重要なのは、利回りの高さよりも、

なぜ8戸中6戸が空室なのか

という点です。

空室の理由を確認しないまま、「利回りが高いから」という理由だけで購入するのは危険です。

なぜ賃貸業者4社に話を聞いたのか

今回の物件は、私自身これまであまり検討してこなかったエリアにありました。

一方で、資料を見る限りでは、家賃3万円程度であれば極端に無理な設定には見えません。

そこで、次の点を確認したいと考えました。

  • このエリアには賃貸需要があるのか
  • 家賃3万円程度で入居者を募集できるのか
  • どのような人が入居者候補になるのか
  • 8戸中6戸が空室になっている理由は何なのか

こうした情報は、物件資料だけでは分かりません。

そこで、実際にこのエリアで入居者募集を行っている賃貸業者4社に話を聞くことにしました。

4社すべてが同じ意見だったわけではありませんが、共通していた内容もありました。

その一つが、

このエリアでは大学生が主な入居者ターゲットになる

ということです。

入居者ターゲットは大学生

まず、4社に共通していたのが、入居者ターゲットについてです。

4社とも、主な入居者候補として大学生を挙げていました。

大学名については、今回は伏せます。

この点は、今回の物件を考えるうえで重要な情報だと感じました。

単純に「家賃が3万円なら安いので、入居者が見つかるだろう」と考えるのではなく、実際にどのような人が入居候補になるのかを確認する必要があるからです。

今回の物件では、近隣の大学生が主要なターゲットになるという見方が、4社のヒアリングから見えてきました。

家賃3万円は高いのか、安いのか

次に確認したのが、レントロールに記載されていた家賃です。

今回の想定家賃は、3万円程度でした。

この金額については、賃貸業者から、

相場通りだと思う

という回答がありました。

少なくとも、ヒアリングした業者からは、「3万円では高すぎる」という意見は出ませんでした。

これは、物件を検討するうえで一つの安心材料です。

ただし、ここで注意しなければいけません。

家賃が相場通りだからといって、すぐに満室になるとは限らないからです。

入居付けのしやすさは、家賃だけで決まりません。

  • 部屋の設備
  • 室内の状態
  • 募集条件
  • 初期費用
  • 周辺の競合物件
  • 入居者ターゲットとの相性

こうした条件も関係します。

今回の物件では、家賃が相場から大きく外れていない一方で、8戸中6戸が空室です。

そのため、家賃以外の条件に空室の理由がある可能性も考えなければなりません。

敷金・礼金ゼロが重要

4社に共通していた、もう一つのポイントが敷金・礼金です。

ヒアリングでは、

敷金・礼金がゼロでないと決まりにくい

という意見が共通して出ました。

家賃3万円程度の物件では、初期費用をできるだけ抑えたい入居者が多い可能性があります。

そのため、家賃だけを見て「3万円なら入居者が見つかるだろう」と考えるのは不十分です。

実際に入居者が支払う初期費用まで含めて、周辺物件と比較する必要があります。

家賃が安くても、敷金や礼金などを含めた初期費用が高ければ、他の物件に流れてしまう可能性があります。

8戸中6戸が空室になっている理由

今回、最も気になっていたのが、空室の多さです。

8戸中6戸が空室ということは、現在の入居率は高くありません。

「なぜ、これほど空いているのか」

この質問については、4社それぞれから異なる意見が出ました。

その一つとして挙げられたのが、

設備が壊れた際に、入居者がすべて負担する契約になっていることが、空室の多さにつながっているのではないか

という見方です。

話の中では、エアコンやコンロなどが設備の例として挙げられました。

ただし、今回のヒアリングでは、どの設備が入居者負担の対象になるのかまでは確認できていません。

したがって、現時点では「そのような指摘があった」という段階です。

設備が故障した場合に入居者が負担する条件は、入居者にとって大きな判断材料になります。

家賃が3万円程度であっても、

設備が壊れたら自分で修理費を負担しなければならない

となれば、他の物件と比較したときに不利になる可能性があります。

このような募集条件は、物件資料だけでは分かりにくい部分です。

購入を検討する場合は、設備の所有者、修理費の負担者、契約上の取り決めなどを確認する必要があります。

学生以外も受け入れられると紹介しやすい

今回、もう一つ印象に残った意見がありました。

この物件の主なターゲットは大学生ですが、ある業者からは、

学生以外も受け入れられる条件であれば、紹介しやすくなる

という話がありました。

大学生だけにターゲットを絞ると、入居者候補の母数は限られます。

そこで、次のような利用方法も話題になりました。

  • セカンドハウスとしての利用
  • 事務所への転用

もちろん、実際に事務所として使用できるかどうかは、個別に確認しなければなりません。

物件の規約、用途地域、契約条件などによっては、事務所利用ができない可能性もあります。

したがって、「事務所にできれば問題が解決する」という意味ではありません。

ただ、大学生だけではなく、別の入居者層や用途まで視野に入れられるかどうかは、物件の募集力を考えるうえで参考になる視点です。

4社へのヒアリングで分かったこと

今回のヒアリングで分かったことを整理します。

賃貸需要

このエリアには賃貸需要があり、4社とも大学生が主要なターゲットになると回答しました。

家賃

家賃3万円程度については、相場から大きく外れていないという意見がありました。

初期費用

敷金・礼金については、ゼロでなければ決まりにくいという意見が4社に共通していました。

空室リスク

現在は8戸中6戸が空室です。

空室の理由については、業者によって意見が異なりました。

その中には、設備故障時の入居者負担が空室につながっているのではないかという指摘もありました。

入居者層

主なターゲットは大学生です。

一方で、学生以外も受け入れられる条件にできれば、紹介できる入居者の幅が広がる可能性があるという意見もありました。

その他の利用方法

セカンドハウスとしての利用や、条件が許せば事務所への転用なども、入居者層を広げる方法として話に出ました。

私はこの物件をどう見たのか

では、実際に話を聞いた私は、この物件をどう感じたのでしょうか。

ヒアリングの段階では、

マンスリーには持っていけるだろう

と考えました。

一方で、やはり気になったのは空室の多さです。

8戸中6戸が空室という数字を見て、「家賃3万円だから安い。すぐに満室になるだろう」と考えることはできません。

今回のヒアリングで、賃貸需要そのものはあることが分かりました。

主なターゲットが大学生であることも分かりました。

家賃3万円程度も、相場から大きく外れているわけではありません。

それでも、現在は6室が空室です。

つまり、

賃貸需要があることと、この物件が満室になることは別問題

なのです。

私は、満室に持っていくには少し時間がかかるのではないかと考えました。

そのため、ここから先は慎重に現地調査を行う必要があると判断しました。

高利回りの理由を確認することが大切

今回の物件は、表面利回り18.6%です。

数字だけを見ると、非常に魅力的に感じます。

しかし、8戸中6戸が空室であるという事実もあります。

この二つは、切り離して考えることができません。

高利回りの理由は、次のどちらなのでしょうか。

  • 収益性の高い掘り出し物だから
  • 空室が多く、利回りが高く見えているから

この違いを確認することが重要です。

そのためには、物件資料を見るだけでは不十分です。

少なくとも、次の点を確認する必要があります。

  • 実際の周辺賃貸需要
  • 競合物件の家賃や募集条件
  • 空室になっている部屋の状態
  • 必要な修繕費
  • 敷金・礼金などの初期費用
  • 設備故障時の負担区分
  • 事務所利用などが可能かどうか
  • 融資条件
  • 現地周辺の状況
  • 災害リスクなど、購入前に確認すべき事項

今回の4社へのヒアリングは、あくまで判断材料の一つです。

ヒアリングだけで購入を決めることはできません。

今後は現地調査を行い、建物や部屋の状態を確認したうえで、修繕費や募集費用などを含めた収支計算が必要になります。

まとめ|物件資料だけでは分からない情報がある

今回は、奈良県生駒市・名畑駅周辺にある物件について、賃貸業者4社にヒアリングしました。

今回分かったことは、次のとおりです。

  • 物件価格は1,780万円
  • 表面利回りは18.6%
  • 8戸中6戸が空室
  • 4社とも大学生が主要なターゲットと回答
  • 家賃3万円程度は相場通りという意見があった
  • 敷金・礼金ゼロでないと決まりにくいという意見が共通していた
  • 空室の理由については、業者によって異なる意見が出た
  • 設備故障時の入居者負担が空室の一因ではないかという指摘があった
  • 学生以外も受け入れられれば、紹介しやすくなる可能性がある
  • セカンドハウスや事務所利用など、用途を広げる可能性も話に出た

今回、改めて感じたのは、

物件資料だけでは分からない情報が多くある

ということです。

表面利回り18.6%という数字だけを見ていれば、「高利回りで面白そうな物件」という印象で終わっていたかもしれません。

しかし、実際に賃貸業者4社へ話を聞くことで、

  • 誰が入居するのか
  • どのような条件なら決まりやすいのか
  • なぜ空室が多いのか

という視点から、物件を考えられるようになりました。

もちろん、今回のヒアリングだけで購入判断をすることはできません。

これから現地調査を行い、物件の状態を確認する必要があります。

さらに、収支計算、修繕費、募集条件、融資条件なども含めて、慎重に検討しなければなりません。

不動産投資では、「利回りが高いから買う」のではなく、

なぜ、その利回りになっているのか

を確認することが大切だと私は考えています。

気になる物件があれば、購入前に調べてみる

今、あなたが検討している物件はありますか?

例えば、次のような物件でも構いません。

  • 不動産会社から紹介された物件
  • ポータルサイトで見つけた物件
  • 購入しようか迷っている物件
  • 高利回りで気になっている物件

「この物件には賃貸需要があるのだろうか」

「提示されている家賃で本当に入居者が決まるのだろうか」

「空室が多い理由は何だろう」

このような疑問があるなら、まずは物件を調べてみることが大切です。

まだ依頼すると決めていなくても問題ありません。

「少し気になっている」という段階でも大丈夫です。

実際に物件を見て、周辺を調べ、賃貸業者に話を聞く。

その一手間が、購入前の判断材料になります。

気になる物件がある方は、気になる物件を相談するからご連絡ください。

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