千歳市の中古マンションを購入して満室にした結果|家賃相場・駐車場・融資・表面利回り15.2%

千歳市で1,680万円の物件に買付を入れました。

ただ、最初から購入を決めていたわけではありません。家賃相場、駐車場、入居者の属性を調べると、期待できる点と不安な点の両方が見えてきました。

はじめに

こんにちは。看護師大家のたかのです。

今回は、北海道千歳市にある中古マンションを購入するまでの調査と、購入後に満室となるまでの結果をまとめます。

「地方の物件でも入居者は見つかるのか」「現在の家賃は適正なのか」「遠方に住んでいても融資を受けられるのか」——同じ疑問を持つ方に向けて、調査の過程をできるだけ具体的に紹介します。

確認したのは、主に次の5点です。

  • 物件周辺の環境
  • 家賃相場と募集条件
  • 駐車場の相場
  • 入居者の属性
  • 金融機関の反応と買付価格

この記事では、調査当時の情報をもとに、良い点だけでなく気になった点も含めて整理します。

不動産投資では、物件資料を見ているだけだと、つい利回りや価格に目が向きます。しかし、実際に入居者がいるのか、どんな人が住むのか、家賃はいくらなら決まるのかは、資料だけでは分かりません。

そこで今回は、客付け会社に電話をかけ、物件名を伝えて、周辺の募集状況や入居者の傾向を聞きました。1社の意見だけで判断しないよう、別の会社にも確認しています。

先に結論:賃料アップの可能性はあるが、慎重な確認が必要

今回の物件は、現在の家賃だけを見ると大きな収益には見えませんでした。

一方で、複数の客付け会社に確認したところ、設備や募集条件を見直すことで、家賃を上げられる可能性があることが分かりました。

ただし、ヒアリング結果には会社ごとの差があります。聞いた金額をそのまま収支計画に入れるのではなく、現在の入居家賃を基準に、控えめな条件でも成り立つかを確認する必要があります。

私がこの物件で特に重要だと感じたのは、「家賃を上げられるか」だけではありません。家賃を上げなくても空室を埋められるか、駐車場を活用できるか、想定外のリスクが出ても返済を続けられるか。この3点を確認してから買付を判断しました。

物件の概要

今回調査した物件は、北海道千歳市住吉にある1LDKのマンションです。

  • 間取り:1LDK
  • 専有面積:約29㎡
  • 駐車場:7台分
  • 現在の家賃:約25,000円前後
  • 築年数:築33年
  • 構造:1階RC造、2・3階木造
  • 戸数:8戸

周辺には、スーパー、病院、郵便局、公園などがあり、日常生活に必要な施設が比較的そろっています。

一方、駅からは少し距離があります。千歳市は車を利用する人も多い地域ですが、入居者によっては駅からの距離が弱点になる可能性があります。

物件を見るときは、長所だけを探すと判断を誤ります。私は、最初に「この物件が選ばれない理由は何か」を考えるようにしています。今回の場合は、駅距離と駐車場の車種制限が、最初に確認すべき弱点でした。

なぜ千歳市の物件に注目したのか

千歳市に注目したきっかけは、空港や自衛隊関連施設があり、単身者向けの賃貸需要を見込めると考えたからです。

ただし、「空港がある」「大きな施設がある」という理由だけで、どの物件でも入居が決まるわけではありません。同じ市内でも、駅からの距離、周辺の店舗、駐車場の有無、競合物件の数によって結果は変わります。

そのため、今回の調査では千歳市全体の将来性よりも、この物件が実際に貸せるかどうかを優先して確認しました。

千歳市の賃貸需要を調査

千歳市には、新千歳空港や自衛隊関連施設があります。そのため、単身で働く人の賃貸需要が見込める地域として以前から注目していました。

また、調査当時は半導体工場の建設も話題になっており、今後の人口や賃貸需要に影響する可能性があると考えました。

ただし、将来の計画だけで入居需要を判断するのは危険です。実際に入居している人がどのような属性なのか、周辺の競合物件がどれくらいあるのかを、客付け会社に確認しました。

客付け会社へのヒアリング結果

調査結果の早見表

確認項目ヒアリング結果判断するときの注意点
現在の家賃水準25,000〜27,000円程度まずはこの水準を基準にする
Wi-Fi導入後の家賃28,000〜30,000円程度の可能性設備費用と空室期間も計算する
駐車場料金3,000〜4,000円程度車高制限があるため全車種には対応しない
想定入居者若い単身者、自衛隊関係者など募集条件と設備の相性を確認する

家賃相場

客付け会社への確認では、同じ物件の入居家賃は、おおむね25,000円から27,000円程度という回答でした。

現在のレントロールに記載されている家賃とも大きな差はなく、まずはこの金額を現実的な基準として考えるのがよさそうです。

一方で、Wi-Fiなどの設備が付いていれば、28,000円から30,000円程度で募集できる可能性があるという意見もありました。

ただし、これは「必ずその家賃で決まる」という意味ではありません。設備費用、入居までの空室期間、周辺物件の募集条件まで含めて判断する必要があります。

駐車場の相場

物件には7台分の駐車場があります。

ヒアリングでは、駐車場料金は3,000円から4,000円程度という回答でした。駐車場を別契約にできれば、家賃とは別の収入として収支改善につながる可能性があります。

ただし、駐車場にはワンボックスカーなど車高の高い車が入らないという制限があります。周辺の入居者がどのような車を利用しているのかは、募集前に確認しておきたいポイントです。

入居者の属性

入居者として想定されるのは、自衛隊に勤務する若い単身者や、周辺で働く若い社会人です。

このような入居者を想定する場合、広さだけでなく、Wi-Fi、駐車場、初期費用、家具・家電の有無などが募集のしやすさに影響します。

この物件の良い点

今回の調査で感じた良い点は、次のとおりです。

周辺に生活施設がある

スーパーや病院などが近く、車があれば生活しやすい環境です。

駐車場が複数ある

7台分の駐車場があるため、単身者向け物件として募集しやすい可能性があります。

現在の家賃が相場から大きく外れていない

家賃25,000円から27,000円程度というヒアリング結果は、現在の賃料水準ともおおむね一致していました。

気になった点とリスク

駅から距離がある

車を使わない入居者にとっては、駅からの距離が弱点になります。募集時には、駅距離だけでなく、周辺施設や駐車場の使いやすさを具体的に伝える必要があります。

駐車場に車種制限がある

車高の高い車が入らないため、駐車場を必要とするすべての入居者に対応できるわけではありません。

ヒアリング結果に差がある

不動産会社によって、家賃アップに対する見方が異なりました。強気の賃料だけを前提にすると、実際の募集時に収支が崩れる可能性があります。

告知事項について確認が必要

物件について、入居者の死亡に関する情報があり、金融機関によって反応が分かれました。購入前には、告知事項に該当するか、売主・仲介会社に確認し、必要に応じて専門家へ相談することが大切です。

金融機関への相談

今回は、関西に住みながら北海道の物件を購入できる可能性があるか、京都中央信用金庫と大阪協栄信用組合に相談しました。

同じ情報を伝えても、金融機関によって受け止め方は異なります。特に、物件の告知事項や遠方物件であることは、融資条件に影響する可能性があります。

遠方の物件を購入する場合は、物件調査だけでなく、融資先、管理会社、修繕業者、客付け会社まで事前に確認しておく必要があります。

調査で特に大切だと感じた3つの質問

今回の経験から、客付け会社に確認するときは、単に「家賃はいくらですか」と聞くだけでは足りないと感じました。

1. その家賃で実際に成約していますか

募集家賃ではなく、実際に入居が決まった家賃を確認します。募集価格と成約価格には差がある場合があるためです。

2. どんな入居者が多いですか

単身者、学生、会社員、自衛隊関係者など、入居者の属性を確認します。ターゲットが見えると、必要な設備や募集方法も考えやすくなります。

3. この物件を紹介するとしたら、何が弱点ですか

良い点だけでなく、紹介しにくい理由を聞くことが重要です。今回であれば、駅からの距離や駐車場の制限が弱点として見えてきました。

買付価格と表面利回り

当初は1,600万円で買付を入れたいと考え、価格交渉を行いました。

その後、売主側から提示された条件を踏まえ、最終的には1,680万円で買付を入れることになりました。この価格で購入した場合、表面利回りは14.6%となる計算でした。

ただし、表面利回りには、管理費、修繕費、固定資産税、空室期間、募集費用、融資費用などは含まれません。

購入判断では、表面利回りだけでなく、実際に手元に残る金額を確認する必要があります。

購入後、満室になった結果

その後、実際にこの物件を購入し、満室にすることができました。

購入前の調査では、家賃を上げられる可能性があると考えていました。結果として入居付けが進み、購入後の表面利回りは15.2%になりました。

もちろん、これは購入時点の数字ではなく、満室になった後の実績です。空室期間や修繕費、管理費、税金、融資返済を含めた手残りとは異なります。

それでも、購入前に感じていた「現在の家賃には伸びしろがあるのではないか」という見立てを、実際の入居結果で確認できたことは大きな収穫でした。

購入前と満室後の収入比較

状態月間家賃収入戸数の状況
購入前17.5万円2室空室
満室後21.3万円8戸満室

月間家賃収入は、17.5万円から21.3万円へ増えました。差額は月3.8万円、年間では45.6万円です。

この数字は単純な家賃収入の比較です。管理費、修繕費、固定資産税、保険料、融資返済などを差し引いた利益とは異なるため、利回りや手残りを考えるときは注意が必要です。

満室までに半年かかった理由

購入してすぐに満室になったわけではありません。満室になるまでには約半年かかりました。

理由の一つは、2室の空室を埋めるために、先に修繕費用を準備する必要があったからです。空室をそのまま募集するのではなく、家賃収入から修繕費用を少しずつ積み立て、部屋を整えてから入居募集を進めました。

不動産投資では、空室があると焦ってしまいます。しかし、修繕費用を確保しないまま募集を急ぐと、入居後の不具合や追加出費につながる可能性があります。

今回の半年間は、単に入居者が見つからなかった期間ではありません。家賃収入を使って、次の入居につなげる準備をしていた期間でもありました。

告知事項がある部屋の入居付けで行ったこと

今回、空室のうち1室には告知事項がありました。

告知事項のある部屋を募集する場合、入居者に必要な情報を適切に説明することが前提です。そのうえで、客付け会社に動いてもらいやすくするため、広告料を相場よりも1か月分高く設定しました。

広告料を上乗せすれば必ず入居が決まるわけではありません。しかし、物件の条件に合わせて募集条件を調整し、客付け会社に紹介してもらう機会を増やすことは、空室対策の一つになります。

ここで大切なのは、告知事項を隠して入居者を募集することではありません。必要な情報を説明したうえで、家賃や初期費用、広告料などの条件を含めて、適切な募集を行うことです。

購入後の手残り

満室になった後の手残りは、月12万円でした。

月間家賃収入21.3万円から、管理費、修繕費、税金、保険、融資返済などを差し引いた後に、毎月手元に残る金額です。

購入前に「賃料の伸びしろがある」と考えていましたが、実際に満室となり、収入だけでなく手残りという形でも結果を確認できました。

ただし、手残りは将来も毎月同じとは限りません。空室、設備故障、大規模修繕、税金の変動などを考え、手残りの一部は将来の修繕費用として残しておく必要があります。

私が買付を判断した理由

今回、私が買付を入れた一番の理由は、賃料の伸びしろがあると感じたからです。

周辺に生活施設があり、駐車場も複数確保されていること。さらに、若い単身者を中心とした入居需要を客付け会社から確認できたことが大きな理由です。

一方で、駅からの距離、駐車場の車種制限、告知事項、金融機関による評価の違いは、購入前に確認しておくべきリスクでした。

築33年で、1階がRC造、2階と3階が木造という特徴のある物件でした。8戸のうち空室を埋められるか、現在の家賃からどこまで改善できるかを確認しながら検討しました。

つまり、「高い家賃で貸せそうだから買う」のではなく、現在の家賃を基準にしても運営できる可能性があり、さらに募集条件を整えることで賃料を伸ばせる余地があると判断したうえで、価格交渉を行いました。

買付を入れたからといって、必ず購入しなければならないわけではありません。融資条件や追加資料の内容を確認し、最終的な収支が合わなければ見送ることも必要です。

まとめ:数字だけでなく、現場の声を集めて判断する

今回の調査では、家賃相場、駐車場料金、入居者の属性について、複数の客付け会社から話を聞きました。

分かったことは、次のとおりです。

  • 家賃は25,000円から27,000円程度が現実的な基準
  • Wi-Fiなどの設備で家賃アップを狙える可能性がある
  • 駐車場は3,000円から4,000円程度の相場感
  • 若い単身者や自衛隊関係者の入居が想定される
  • 駅からの距離や駐車場の車種制限は弱点になる
  • 金融機関によって融資に対する反応が異なる

そして、購入後は満室となり、表面利回りは15.2%になりました。

今回のように、同じ物件でも客付け会社や金融機関によって意見が分かれることがあります。

だからこそ、1社だけの意見を信じるのではなく、複数の会社に確認し、悪い条件でも購入後の収支が成り立つかを考えることが重要です。

物件調査で確認したいチェックリスト

  • 現在の入居家賃と、実際の成約家賃
  • 家賃を上げるために必要な設備と費用
  • 駐車場の台数、料金、車種制限
  • 入居者の属性と、退去しやすい時期
  • 周辺の競合物件と募集条件
  • 駅からの距離と、車がない場合の生活環境
  • 告知事項や修繕履歴
  • 遠方からでも対応できる管理・修繕体制
  • 控えめな家賃設定での返済後キャッシュフロー

このチェックを一つずつ確認していけば、物件資料だけを見て勢いで判断することを防げます。

この記事の情報は、調査当時の内容です。現在の家賃相場や募集状況、周辺環境とは異なる可能性があります。千歳市の物件購入を検討する場合は、最新の情報を改めて確認してください。

購入前の数字だけを見ると、不安な点もある物件でした。しかし、賃料の伸びしろを調査し、実際に入居付けまで進めたことで、買付時の仮説を検証することができました。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

千歳市の物件や、地方の中古マンションに興味がある方は、ぜひ利回りだけでなく「誰が、なぜ、この物件を選ぶのか」を考えてみてください。

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